あとがき番外地22005/05/29 22:45

前回書きかけた「もう一つの別のテーマ」に行くその前に、「アジア問題」という方についてもう少し詳しく触れておこう。
ただ書いたんじゃ面白くない。拙著「愛と青春のサンバイマン」を読んだ方なら記憶にあるかもしれないが、「天声人語を使ったパブリシティ」というネタがある。それを使って、あえて多少ダサく書いてみよう。


   中国の反日デモのニ
   ュースで、投石をした
   民衆が興奮気味に
   「中国はアジアで一
番だ」と叫んでいた。もち
ろん、日本語字幕だが。
もしも戦前にテレビがあっ
たら、おそらく「中国は東
洋一だ」という字幕になっ
ていただろう。▼「東洋一
の本」(藤井青銅著)によ
ると、中国には「東洋」と
いう概念がない。かの国
で東洋というと、日本人に
とっては奇妙だが、日本を
指す。▼「東洋一」とは、あ
る年代以上にとっては懐か
しい響きの言葉だ。かつて
は盛んに使われたが、そう
いえば最近あまり見かけな
い。この本によると「東洋一
の…」という表現は、戦前に
最も多いという。▼「東洋一
のGDP連動仮説」というも
のも載っている。経済に自
信を持ちはじめ、いま自国
は世界にうって出ていると
自覚し高揚した気分の国家
(とその国民)は東洋一を
名乗りたくなる、という仮
説は興味深い。▼現在の
中国がそうであり、韓国も
そうではないか。するとど
うしても、目の前を走ってい
る隣国を否定したくなる。
両国の近年の反日には、こ
うした気分も影響している
のだろう。これは、戦前の
日本が通って来た道に似て
いる。▼高揚した「東洋一」
気分を先に経験したことの
ある先輩国家ならば、こう
いう時に冷静な対応がとれ
るのではないか。


教訓色が強く、ユーモアもない。私の好みの文章ではないが、世の中にはこういうのが好きな人もいる。
天声人語っぽいだろうか?
普通に書けばいいところ、わざわざこんな、求められてもいない部分に凝るのが、私の悪い癖なのだが・・・。
でも、まあ、こういうことなんですね。

・・・で、前回予告した別のテーマについてだが、さらに次回に回そう。

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