エピソード62006/01/04 00:09

「誰もいそがない町」に収められた各編についての、エピソードを書いていく。


春風のドレス
・・・これは、かつて「プリズム・ショット」という本に入れていたストーリー。大変評判がよかったものなので、もう一度陽の目を見せてやりたくて再録した。自分でも、どうしてこんな美しい話が書けたのか、今となっては、さっぱりわからない。
むしろ、書いてから時間が経ったために、たんなる一読者としてこのストーリーを楽しんでいる自分が、面白い。


知らなければならないこと
・・・当初ラジオ番組用に書いた時はもう少し長く、遊びの文章があった。本に入れる時その部分をカットしたので、メッセージ色が強くなってしまった。
が、まあ、これはこれでいいのではないかと思っている。


拡大季節会議
・・・ぼくはいま、落語の「まくら」だけを紹介するという一風変わった番組をやっているが、この話は、まさに「まくら」の小噺かもしれない。なんとものんびりとしたバカバカしい話だ。
美しいストーリー中心の本に、どうしてもこういう話も入れたくなってしまうのがぼくの特徴。これをどう思うか、人によって評価が分かれるのだろうが・・・。


(続く)