読書感想文(4)2012/10/07 16:58



「大人の読書感想文」 「北嶋 学」さんの作品です。

一言で言えば「時は螺旋(らせん)階段であって、そこから 臨む光景は似通ってくる」でした。
幕末から現在にいたる150年余りの近現代史を、78年を1サイクルとして、 3つに記述を分割し、並列して著述されている独特の構成で、
事件の発端から 経緯と時代背景や問題点を、既刊類書よりも圧倒的に分かりやすく 整理/要約されていました。

 通底する失敗の原因が、
・為政者側は民衆の知性や良心を信頼せずに、
 皮膚感覚としての現実を知らないで、
 世界標準という実態のない誤りに陥った失敗を、
 ひた隠しにして、引き返せないまま、より悪化させる。
・民衆もまた「誰かが、何とかしてくれる」という、
 根拠の希薄な希望的観測に身をゆだねて、責任転嫁をしている

という欠点が明確化されました。

 それは、つらい指摘ですけれども、何をすればいいのかの方向を指摘している ところに希望が持てました。

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